近年の行動遺伝学において重要な発見がありました。
それは「知能に及ぼす遺伝の影響は発達とともに増加するということ」です。
この事実は、多くの人の直感に反するものでした。
今までは以下のように考えられていました。
誕生直後、遺伝の影響が最も大きい。成長するにつれ、家庭、学校の影響を受ける。結果、環境要因が強まって、遺伝の影響が小さくなる。と。
しかし実際は逆でした。成長すればするほど、遺伝の影響をより発現するようになるのです。
例えば、親が重度の神経症を患っていた場合、それが子に遺伝することが示されました。遺伝率は約80%です。
これは子の精神疾患の約80%を、親の精神疾患で説明できるということです。
あ、そうそう。
そう言えば、うちの家族って、人付き合いが苦手だったな。