オンライン対戦テキサスホールデムポーカーゲームを作りたいと思った理由

ぼくの夢のひとつに、オンライン対戦のテキサスホールデムポーカーサイトを作りたいというのがある。大学生の時に思い立ってからもう8年がたった。そしてようやく具体的に動き出してきている。

現在、テキサスホールデムポーカーの競技人口は1億人と言われていて、野球の競技人口とほぼ同じだ。それゆえ、たくさんポーカーサイトがすでにあるし、別に新しく作る必要がないんじゃないかと思うひとがいるかもしれない。

でもぼくは新しく作りたい。どうして新たなサイトを作りたいと思ったのか。その部分の考えについてまとめておきたいと思う。

麻雀を通して学んだことと発信したい気持ち

少し遠回りになってしまうが、新しいサイトを作りたいと思った根幹部分になるので、お付き合い願いたい。

ぼくは麻雀が大好きだ。なぜか。ゲームとしても楽しいし、麻雀を通して人生において大切なことを学べたからだ。そこで学んだことはたくさんあるが、2つ大きな学びがあった。

  1. 自分の最善でなく、その環境の最善を目指さなければ、勝てない
  2. 掲げた目標に対して、頭を使って努力すれば必ず達成できる

この2点については、自分の麻雀の成功経験から気づいたことだ。麻雀の枠を超えてぼくの人生の糧になっている。こういったことに気が付けて、ぼくは本当に麻雀をやってきてよかったと思った。

麻雀で学んだことを発信したい気持ちが生まれる

そして大変恐れ多い話だが、ぼくが麻雀を通して気づいたことをみんなに広めたいと思うようになっていた。

自分の考えの布教の方法はいくらでもある。例えば、スライドにまとめるのもいいし、ブログにまとめるというのも立派な宣伝活動だとは思う。

ただぼくはそうやって、麻雀で学んだことを共有したいとは思わなかった。ぼくの意図と少し違うからだ。

理由は2つある。

まず1つ目。人は自分で気づかない限りは、周りから何か言われても、変わらないことが多いと思っているからだ。ぼく自身が、自分が気づいて納得したことでなければ受け入れないという性格だというのもある。

だからプレゼンとか、ブログで発信したからと言って、そこまで意味のあることには思えなかった。

そして2つ目。自分は素晴らしいと思うことでも、他の人からしたら、全然素晴らしくないとか気にも留めないということは往々にしてあると思うからだ。

僕が感じたことや、学んだことを伝えることで響く人がいるならそれはうれしいけど、そうじゃない人がいるのが自分にとって何となく腑に落ちなかった。

学べる環境を提供すること

どうしたらより多くの人に、その人にとっての学びが多い場所を提供できるんだろうと考えた。その結果行きついたのが、「環境」を提供することだった。

環境を提供すれば、ぼくが学んだことよりも、もっと素晴らしいことに気が付く人がたくさんいるだろうと思った。そうやって自分で気が付いたことは、その人にとっての人生の糧になるはずだという確信もあった。自分がそうだったからだ。

ぼくが言う環境というのは、「自分の全力でぶつかることができ、実力の拮抗した者たちがしのぎを削りあう場所」のことだ。

この環境が提供できるならどんなものでも構わないのだが、ぼくはテキサスホールデムポーカーがいいなと思った。

麻雀ではなくテキサスホールデムポーカーの理由

では麻雀のサイトを作ればいいじゃないかと思うかもしれない。事実、麻雀を通してぼくはいろいろなことを勉強してきた。

だけど麻雀はやめた。理由は2つ。

1つ目の理由は、単純にぼくがテキサスホールデムポーカーが好きだからだ。麻雀にはない独特な心理的駆け引きがある。ぼくが感じる麻雀とポーカーの大きな違いは、戦う回数だ。

麻雀は東南戦でも、せいぜい10回程度の回数しか戦わないが、ポーカーは100回、200回と戦う。

その中で戦略を張り巡らせていくのだ。麻雀よりも心理的駆け引きが大きく、人読みなどが必要になってくる。

2つ目の理由は、麻雀の場合、実力の拮抗した者たちがしのぎを削りあう場所がすでにあるからだ。たとえば日本のサイトでいえば「天鳳」のようなサイトだ。

テキサスホールデムポーカーには「しのぎを削りあう環境」が乏しい

テキサスホールデムポーカーでも、実力が拮抗した者たちがあつまってしのぎを削りあう場所があるはずだし、そんなアプリももう出てるんじゃないのと思うかもしれない。

残念ながら、テキサスホールデムポーカーには、実力が拮抗した者たちが集う場所は、ほとんどないといっていい。少し考えればわかるが、この現象は実は当たり前だ。

なぜならテキサスホールデムポーカーでは、いわゆるカモがいなくては強い人が儲けられない。だからポーカーで勝とうとおもったり、稼ごうと思ったら、弱い人を探さないといけない。

当然、儲けるという面だけ見ると、力が拮抗した者たちが集い、そこでしのぎを削りあうということは、コスパが悪すぎるのだ。そうなれば当然、実力が拮抗する人たちが集まる場所というのは少なくなる。

テキサスホールデムポーカーの未来予測

バックギャモンとAIの台頭

バックギャモンというゲームを知っているだろうか。詳しくは説明しないが、戦略性があり、心理戦も含んでいる頭を使うゲームだ。

しかしこのバックギャモンも、今やAIには全く歯が立たない。チェスや将棋、囲碁もAIにはプロであっても勝てないのだ。

バックギャモンがAIに負けるようになったのは、いまからもう30年も前のことだ。AIに負けるようになったバックギャモンのプレイヤーや業界はどのように変化していったのだろうか。

大きな変化が2つあった。

まず1つ目の変化は、ロングスパンでプレイヤーの強さを評価できるように、業界のシステムが変化していった。つまり1回の勝ち負けの価値がそこまで大きくなくなったのだ。

例えば今までは1日の短期決戦のような大会で優劣を決めていたのが、プレイヤーの年間の通算成績を評価するように変化した。プレイヤーとしての真の強さを評価するシステムが採用されるようになった。

そして2つ目は、大会などの対外試合ではなく、友人と行うホームゲームが増えていった。簡単に言えば、身内で遊ぶということだ。

オンライン上などでもバックギャモンは対戦が行われていたが、不正にAIを使われるというような案件が出てきてしまった。

もちろんサイトによってはAIを取り締まれないこともある。結果として信頼できる仲間内だけでバックギャモンを楽しむように変化していった。

当然こういった変化はこの先、テキサスホールデムポーカーにも訪れるはずだ。今やテキサスホールデムポーカーのAIもプロより強くなっている。

キャッシュゲームの衰退とトーナメント隆盛

現状キャッシュゲームとトーナメントのどちらのほうが多くプレイされているかと言われるとはっきりとは断言できないが、おそらく先にキャッシュゲームの方が衰退していくと考えられる。

理由はキャッシュゲームの方がAIの介入しやすいからだ。要するにキャッシュゲームは、数学的要素が大きい。ポットオッズや期待値の計算を正確に行ってアクションすれば最終的には必ず稼げる。

一方でトーナメントは、プレイヤーの癖の読みや、人数が少なくなってきたときの対応など、確率論だけでない技術的な部分も含まれてくる。トーナメントの方がキャッシュゲームよりは攻略されにくい部分があると個人的には思っている。

繰り返しになってしまうが、いずれにしてもAIの台頭によって、かならずキャッシュゲームもトーナメントも荒らされるようになるはずだ。ただAIが勝つのが簡単なのはキャッシュゲームの方であると思われるということだ。

その結果、キャッシュゲームの競技人口が減り、相対的にトーナメントの割合が増えていくと考えている。

テキサスホールデムポーカーの流れの変化にのる

トーナメント主体のゲームサイト

以上の流れを踏まえたうえで、ぼくが作りたいポーカーのサイトは、「トーナメント主体で、ロングスパンでプレイヤーの強さを評価でき、実力が拮抗した者同士がしのぎを削れるポーカーサイト」というわけだ。

これは2018年現在では、テキサスホールデムの主流ではないと思う。ただ、これから必ずトーナメントにシフトする人がでて、ぼくの作るサイトが本流になるときが来ると思っている。

長期的にプレイヤーの強さを測れるシステム

ショートスパンでなく、ロングスパンでプレイヤーの強さを測れるようにするのがサイトの大きな目的のひとつだ。そして実力が拮抗している人たちで、ゲームをマッチングできるようにする。

これができることで、本当にテキサスホールデムポーカーが強くなりたい人たちが、自然にサイトに集まるようになる。金儲けを考えないで純粋に強くなりたいという人たちだ。なぜならそんな場所探しても、ほとんど見つからないからだ。

ロングスパンでプレイヤーの強さを測れるようにするシステムは、もちろん麻雀サイトの天鳳のようなシステムでもいいと思うし、ポーカーに適したもっといい方法があるなら探したい。

そしてその正確に判断した強さのレベルで、プレイヤーを分ける。そうすると、ぼくが思っていた「しのぎを削りあう」という環境が簡単に作れるというわけだ。

実力が拮抗しているからこそわかることがたくさんある。レベルが違うと見えないが、拮抗しているからこそ、たくさん見えてくると思っている。そこから学べることは本当に多いはずだ。

まとめ

ここまで、ぼくのテキサスホールデムポーカーのサイトを新たに作りたい理由をまとめてきた。

しのぎを削りあう環境でしか気づくことのできないことに気づく環境を提供できる…世界中の人々を巻き込める…そう思うと本当にワクワクする。

だからこそ、この夢をあきらめきれずに、8年間も粘ってきた。この先どうするのとか、わがままだと言われようともだ。

人生は短いし、本当に1年とかで終わってしまうかもしれない。だからこそ今、自分がやりたいと思うこと、大切だと思うことに、自分の大部分の時間をかけたい。

かならずやり遂げる。そう思っている。