【ゲーム INSIDE:考察】復讐の虚しさを伝える物語

INSIDE!プレイし終わりました!

最初にプレイし終えた感想は…えー!これで終わりー!?うそーん!でした笑。色々な捉え方のできるエンディングでしたが、皆さんはどんな感想を持ちましたかね?

今回はそんなゲームINSIDEに対する私なりの考察をまとめておきたいと思います。

あくまでも私の個人的な考察なのであしからず。またネタバレを多分に含みます。それでも大丈夫という方は、考察を読んでみてください。

【ゲーム INSIDE:考察】復讐の虚しさを伝える物語

物語の結論・伝えたいこと

まず結論からいいます。このINSIDEのストーリーで最も伝えたいことは個人的な復讐の虚しさ・寂しさではないかと思います。

理由はプレイヤーである主人公の少年の正体は、ある研究者の個人的な復讐を達成するために作られた生命体だと考えられるからです。

そして物語が進み、その研究者は復讐を達成します。しかし何も報われることはないこと、虚しさと寂しさだけが残ることに気づきます。結果、復讐計画を自らの手で終わらせることにした…というのがINSIDEの真のストーリーだということです。

INSIDEの世界とその背景

INSIDEを考察する上で欠かせないのが、その独特な世界観です。この世界の背景については様々な考察があります。

私が思うINSIDEの舞台は「大規模な天災によって人類生存の危機に陥った世界の中の、ある独裁国家」だと思います。理由は以下の3つです。

  1. 奴隷となった人間や、研究員、管理する側の警察・公安の人がいるように役職や階級が明確に分かれていること
  2. 水没してしまった実験施設、傾いている施設・場所、壊れてしまった家屋、電車が走っている場所のように「管理された場所」と「放棄された場所」があること
  3. 様々なシーンで島の情報が外部に漏れないように守ろうとしている人たちいること

INSIDEのプレストーリー考察

ここでより詳細なINSIDEの背景設定について考えたいと思います。

注意

全く確証がない部分も多いので、あしからず。

おそらくINSIDEの世界は、世界規模の巨大な地震が起きています。その結果、多くの人が津波によってなくなりました。

巨大な地震の影響で南極や北極の氷も破壊され、世界的に水位が上昇。結果として陸地の大部分が水没し、食糧を作れる場所が減ってしまいました。するとすぐに世界的な食糧難になりました。多くの人が餓死しました。

そんな危機的状況の世界で、ある独裁国家の上流階級の人間が、この厳しい世界を生き抜いていくために秘密裏に稼働させていた奴隷人間製造計画を実行にうつしました。

この奴隷人間製造計画は一般市民を意のままにコントロールでき、より強靭な肉体を与えることができます。この奴隷を使えば作物生産には持ってこいです。しかしこのような非人道的な計画は当然、世界中から批判されることはわかっています。

だからこそ、この非人道的な計画を世界的に隠す必要があったわけです。そのために警察や武装した部隊を常に島中に配置してありました。

しかし、その独裁国家の中には、そんな非人道的な奴隷人間製造計画をよく思わない人が大勢いました。

そのうちの1人にある優秀な研究者がいました。その研究者は優秀が故に、水中奴隷人間の開発担当者にさせられていました。その研究者は与えられた職務を全うしながらも水中奴隷人間を使って、この国の非人道的な研究や内情を外部の国にリークしようと水面下で活動していました。

しかし信頼していた研究者仲間に裏切られ、計画は失敗。その研究者は投獄されてしまいます。裏切った仲間の研究者は、その功績を讃えられ一気に昇進し、奴隷人間製造研究所の所長になりました。

基本的に捕まってしまった人は奴隷人間にさせられてしまうため、その研究者は脱出を試みました。何とか研究者本人は抜け出すことはできたものの妻や研究所の同僚が捕まり、かわりに奴隷人間にされてしまいました。

MEMO

ちなみに彼の妻は、奴隷人間集合体が収められている水槽に向かうところのケージの中で怯えながら血で文字を書いていた奴隷人間ではないかと推察されます。

悲しみに暮れた彼は、国家に対しての復讐を決意します。

彼は脱出の際に怪我をしたのと、持病も持っていたので、自分自身でもうあまり長くないとわかっていました。

そこで復讐を達成するために誰にも見つからないようにトウモロコシ畑の下に、研究施設を作りました。そして自分の脳波で動かせる生命体を誕生させました。奴隷人間はある特殊な脳波によってコントロールできる人間です。それが主人公の少年だったということです。

その研究者はすでになくなってしまいましたが、脳波だけで動かすことができる主人公の少年に復讐をたくし、研究施設に向かって進み出した。という背景です。

INSIDE考察Q&A

ここからはコメントに対しての回答という形で、INSIDEの不思議な部分、理解しにくい部分について回答していきたいと思います。あくまでも考察ですので、あしからず。

なぜ大地震が起きたと考えられるの?

あれだけ大きな施設が水没しているということは大規模な地盤沈下が起きていることを示しています。もしくは何らかの理由で水位が上昇したということです。

状況を見ると多くの家屋が倒壊したり、車なども壊れているところを見ると、大規模な地震が起きたのではないかと考えられます。

結局あの操られているような人間は、何だったの?

元は人間だったと考えられます。理由は姿・形が人間だからです。例えば歩き方などもコントロールされているため多少ギクシャクしていますが、人間の歩き方に近いです。

おそらく作中に出てきた「ポッド」に入ることによって奴隷人間に変化させられてしまったのでしょう。

奴隷人間になると、自分の意思がなくなり、また通常よりも強靭な体になります。理由は脳波によりコントロールされていないと全く動けなくなること、そして高いところから落ちても死なないことです。

なぜ奴隷人間は必要だったの?

独裁国家の上流階級の人間が生きていくために奴隷人間が必要だったと考えられます。

奴隷人間になると高いところから落ちても平気だったり、通常の人間よりも強い体になります。結果として困難な場所での作業ができるようになるため、食糧生産が可能になるわけです。

もしくは他の国と奴隷人間を売り買いしていて、それによって金を得ているのかもしれません。

最後のシーンはどうして暗い雰囲気なの?というか、どういう意味だったの?

最後のシーンで伝えたかったことは決してハッピーエンドではないこと、そして虚しさと悲しさを感じて欲しかったんだと思われます。

理由は復讐のために研究所所長を殺すことに成功しましたが、結局は何も報われなかったし、虚しさと寂しさだけが残ることを伝えたかったからではないでしょうか。

だからこそ真エンディングで、自分自身の復讐計画を、自らの手で止めるような描写がされるということです。

奴隷人間集合体のところにたくさんの人が集まっていたのは?

奴隷人間集合体は、軍事利用を目的とした強靭な強さをもつ生命体、あるいはパワードスーツのようなものでしょう。

水中奴隷人間や、通常の奴隷人間のように単体での開発はうまくできていましたが、あのように大量の奴隷人間を使った開発は前例も全くないため、かなり困難だったと推察されます。

失敗ばかりでしたが、実験がはじめてうまく行ったタイミングだったため、あの水槽にたくさんの人が集まっていたのではないでしょうか。

なぜ奴隷人間集合体のパワードスーツを作る必要があった?

独裁国家であり、敵国も多かったのではないでしょうか。つまり自国の武力を高めるという目的で奴隷人間の軍事利用開発がされていたと考えられます。

水の中に出てくる水中奴隷人間もその一環で軍事利用のために作られていたと考えられます。

水の中に出てくる髪の毛が長い生命体は?

奴隷人間の水中バージョンです。

巨大地震によって水没エリアが多くなりました。そのため水の中を探索したり、水中での攻撃力や軍事力をもつ必要も出てきたはずです。結果、開発された奴隷人間ではないでしょうか。

一度水没した時に、助けてくれた?水中奴隷人間は一体何?

水の中で水中奴隷人間に引きずり込まれたと思ったら、水の中をずっと泳ぎ続けられるようになった場面がありましたよね。詳しくはわかりませんが、結局あの水中奴隷人間には意思があり主人公を助けてくれたと考えられます。

これは完全な推測ですが、復讐に燃える研究者の親しい人物がベースになっている水中奴隷人間ではないでしょうか。おそらく研究者と親しかった人物は全て奴隷人間にされているはずです。

その研究者が水中奴隷人間開発担当だったなら、水中奴隷人間に意思を持たせておくこともできたかもしれません。

奴隷人間集合体に主人公が入っていくのは受精を意図しているのではないか?

その通りだと思います。

今回のストーリーでは、最後の奴隷人間集合体まで到達することを真エンディングの研究者によってプログラムされていたと考えることができます。

INSIDEプレイ中に、多少の分岐はありましたが、ほとんど一本道でしたよね。それは研究者によってプログラムされているために、それ以外に動けないようになっていたからです。

受精も同じで、精子は目の前にある道をただ懸命に通ることしかできませんよね。それを重ねているということではないでしょうか。

新エンディングのための装置の場所ってどうしてあの場所なの?

最後の装置を無視して進むと復讐が達成されてしまうため、それより前のあの場所に装置が設置してあると考えられます。

最後の奴隷人間集合体を助けてくれた研究員の人がいたような気がするが、あれは?

この奴隷人間製造計画という非人道的な実験には、反対する人がたくさんいたのだと思います。そしてそれは研究員の中にもたくさんいたでしょう。しかし国の命令によりやらざるを得ませんでした。

そんな中、奴隷人間集合体となった主人公が、施設のなかで暴れることになります。

このまま施設の中にいても、上層部に観察されたり、結局は殺されるだけだと思ったので、研究員の人たちは奴隷人間集合体を助けようとして、外に出るのを手伝ってくれたのではないでしょうか。奴隷人間集合体も最初は人間だったわけなので。

INSIDEが伝えたかったこと

憎しみによる復讐では何も変わらないということを伝えたかったのかなと思います。

例えば交通事故で愛する人を失ったら、その加害者を恨むことになると思います。そこでその加害者を計画して殺したとしても、同じように殺人者です。

だからこそ2度とそういうことが起こらないようにすること、悲しみを連鎖させないようにすること、それを伝えたかったんではないかなと思います。

とにかく色々な考え方ができるゲームでした。何か考察があればコメントください!

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