どうも、しんじです。
前回までは、ポジションがいい場合におけるトップペアのあつかい方について確認してきましたが、今回はポジションが悪い場合について確認していきたいと思います。
トップペアというハンドは、ただでさえフロップで勝っているか負けているかわからないのに、ポジションまで悪いとなるとあつかい方により一層の注意が必要です。
フロップでトップペアができた時
状況
フロップでトップペアがヒットした状況について扱います。今回はポジションはありませんが、主導権は持っています。
- ヘッズアップ:2人がゲームに参加して、2人でポットを争っている状態
- アウトオブポジション:相手より先に行動しなくてはいけない不利なポジション
- 主導権あり:自分がオリジナルレイザーで、主導権を持っている状態
- ドライボード:フラッシュやストレートのようなハンドができにくいボード
具体的な状況
あなたはミドルポジションから、ハンドAQoをオープンしました。ボタンの相手がコールして、その他のプレイヤーは全員フォールド。
フロップはA-9-3とドライなボードで、あなたにはトップペアがヒットしました。主導権を持ったあなたのターンです。
この状況でのプレイライン概要
「トップペアがヒット」「ポジションはある」「主導権はない」という状況におけるプレイラインの概要についてまとめておきます。
これはあくまでもアクションの一例です。このアクションがすべての状況で正解ということではないので、注意してください。
自分からC-Betを打つ
この状況において、主導権はあなたが持っています。またボードもドライなボードなので、ここではC-Betを打つの普通です。なのでC-Betを打ちましょう。
ちなみにこの状況であれば、モンスターハンドでも、完全なエアハンドでも、C-Betをうちます。こうすることで相手はあなたのハンドを読むことが出来なくなります。
相手がC-Betに対してレイズしてきたら
相手プレイヤーがあなたの打ったC-Betにレイズして来たら、あなたはリレイズを返した方がいいです。
このリレイズによって、相手のチップをすべて奪うことが出来るかもしれません。もしオールインまで行ける場合は、オールインまで行ってしまいましょう。
相手プレイヤーのRaiseの意味
ここで相手プレイヤーのレイズの意味について考えてみたいと思います。まず相手の立場に立ってみてください。
もしあなたがこのドライなボードで、AA、99のようなハンドを持っていたら相手のC-Betに対してレイズしますか?おそらくしないと思います。
なぜならこのボードの状況でAA、99といったハンドは、まさしく最強のハンドであり、確実に相手に勝っていると分かるため、レイズせずコールして、なるべく相手からチップを引き出そうと考えるからです。
でも今回は相手からあなたのC-Betに対して、レイズが来たわけですよね。ということは、相手がこのレイズをしてきた時点で、「相手は最強レベルのハンドを持っているわけではない」ということがわかります。
つまり、この状況でベストハンドを持っているのはあなただということです。
もしあなたがベストハンドを持っているならば、当然リレイズして相手のチップを奪いに行きたいですよね。なのでチップを全部突っ込んでしまいましょう(笑)
もし相手がAKoのような、あなたよりいいハンドを持っていた場合、このリレイズは簡単にはコールできません。恐らく賢明なプレイヤーであればフォールドすることになるでしょう。
ただし絶対にトップペアをフォールドできないような相手には、リレイズしてもフォールドエクイティがありません。そういった時は相手のレイズをコールしてもいいと思います。
コールはおすすめできないプレイ
あなたがC-Betを打って、相手がレイズしてきたときに、あなたが相手のレイズをコールするというアクションはあまりいいことがありません。
理由は以下の通りです。
- フロップでコールしてターンでチェックしても、これ以上相手からチップを引き出すのは難しい。
- フロップでコールしてターンでベットしても、相手がベットをコールしてきたら、あなたのトップペアはほぼ相手に負けている。
まず、フロップで相手のレイズをコールして、ターンであなたはチェックしたとします。
すると相手としては、なんであなたはコールしてきたんだろうと考えることになります。あなたのコールはドライなボードでのものなので、相手はあなたも何かがヒットしていると考えることになるでしょう。
そうすると相手は当然スローダウンしてしまいます。それ以降で相手からベットしてくることはないはずです。つまり相手からこれ以上バリューを引き出すことは出来なくなってしまいます。
今度はフロップで相手のレイズをコールして、ターンであなたからベットしたとします。
もしこのベットに相手がコールしてきたら、あなたのTop Pairはかなりの確率で相手に負けているといっていいでしょう。
つまり相手のレイズをコールしてしまうと、それ以上バリューを引き出せなくなってしまうし、相手をフォールドさせるという可能性もなくなってしまうことになります。
少しでもフォールドエクイティが高い方法でプレイするということを考えるなら、コールではなく、リレイズした方がいいと言えます。
ターンではCheckする
相手があなたのC-Betをコールしてきた場合、あなたはターンでチェックをした方がいいです。
もしあなたからベットしてしまうと、相手にチェックレイズブラフの可能性を開いてしまうことになります。
もしチェックレイズブラフをされると、非常に難しい判断を迫られることになります。
ターンでチェックした方がいい理由
ターンでチェックした方がいい理由は以下の通りです。
- 相手にチェックレイズされる可能性を消すことが出来ること
- 相手をチェックレイズできる可能性が生まれること
まず「相手にチェックレイズされる可能性を消すことができること」についてみていきたいと思います。
状況はターンにドライなカードが落ちて、あなたの番です。あなたはチェックするのではなく、ベットしていったとします。
相手が素直にフォールドしてくれたらいいですが、もしチェックレイズしてきた場合、あなたは非常に難しい決断を迫られることになります。
そもそもトップペアの特徴は、相手に圧倒的に勝っているか、圧倒的に負けているかのどちらかでした。しかし問題点は、現時点であなたは圧倒的に勝っているのか、圧倒的に負けているのかわからないということです。
この相手からのチェックレイズは、相手が本当に強いハンドをもってレイズしてきているのか、それともブラフなのか全く分かりません。
相手に勝っているという確かな読みがあるならコールすることは出来ますが、このようなトップペアのハンドはそこまで強いハンドではないため基本的にはフォールドせざるを得なくなってしまいます。
続いて「相手をチェックレイズできる可能性が生まれる」ということについてですが、この後で詳しく解説します。
相手がターンでBetしてきたら
もしあなたがターンでチェックしたときに、相手からベットが来た場合は、どうしたらいいかというと、相手のベットに対してリレイズしていった方がいいです。
理由は以下の通りです。
- 相手のベストハンドをフォールドさせる可能性があること
- アウトオブポジションからのリバーでの難しい判断をしなくて済むこと
- リバーまでコールする時と、同じチップ量で相手をフォールドさせられる可能性があること
まず「相手のベストハンドをフォールドさせる可能性があること」についてです。
いまのプレイラインを確認すると、『自分から打ったC-Betを相手がコール。あなたはターンでCheckし、相手がベットしてきた時に、チェックレイズ』ですよね。
このプレイは、相手からすると非常に強いハンドを持っているように見えるプレイラインです。
多分相手はびっくりすると思います。こういったプレイだと、相手がもしAKのようなハンドを持っていたとしても、フォールドさせられる可能性があります。
もしこのプレイで、相手をフォールドさせることが出来れば、リバーで不利なポジションからの意思決定をしなくてもよくなります。
アウトオブポジションにいるときには、リバーで先にアクションするというリスクを常に持っていることになります。このリスクをなくせるのは大きなメリットです。
また結局リバーまでコールでついていった時と、リバーでのコール分をターンでレイズした時とでは、失うチップの量は同じです。であればチェックレイズすることのメリットは大きいような気がしますね。
ここで絶対にリレイズしろと言っているわけではありません。もちろんレイズではなくコールの方が良い場合もあります。
相手がパッシブで、相当強いハンドを持っている時しかベットしてこないことがわかっている場合などは、コールした方がいいです。
ターンでコールして、もし相手がリバーでも続けてベットしてくるようであれば、自信をもってフォールドできます。
相手がターンでCheck Backしてきたら
相手がターンでCheck Backしてきた場合は、リバーでベットしてもいいと思います。相手はターンでチェックしているので、ほとんどリバーでレイズしてくるということはないかと思います。
もしレイズされた場合は、トップペアではレイズに耐えられません。フォールドしておくのが賢明な判断だと思います。恐らく相手にリバーでいいカードがヒットしたかもしれません。
まとめ
というわけで、今回はポジションがない場合におけるトップペアのあつかい方についてまとめました。
自分がトップペアの時のように中程度の強さのハンドを持っている時には、アクションをオープンしないようにして、相手にブラフさせないように注意してください。
この場面での最も大きなミスは、本来自分がとるべきポットを、相手にブラフされて取られてしまうことです。
アウトオブポジションにいてターンでベットするというのは、相手にチェックレイズブラフさせられる可能性を開いてしまうことになります。
チェックすることでポットを小さく保てることに加え、チェックレイズもされなくて済みます。アウトオブポジションにいるときは常にポットを小さくプレイするように心がけてくださいね!