どうも、しんじです。
今回も前回に引き続きインポジションにおけるトップペアのプレイラインについて詳細にみていきたいと思います。
前回のNo.3では主導権があるパターンでしたが、今回は主導権がないパターンです。
基本的には主導権があるときと同じような考え方でプレイすることが出来るので、早速見ていきましょう!
フロップトップペアのあつかい方について
今回あつかう状況
フロップでトップペアができた状況について扱います。ヘッズアップになっていて、ポジションもあり、ドライなボードです。
主導権は持っておらず、相手がオリジナルレイザーになっています。
- ヘッズアップ:2人がゲームに参加して、2人でポットを争っている状態
- インポジション:相手より後に行動できる有利なポジション
- 主導権なし:相手がオリジナルレイザーで、自分には主導権がない状態
- ドライボード:フラッシュやストレートのようなハンドができにくいボード
具体的な状況
あなたはボタンにいて、AQoを持っています。ミドルポジションからのレイズに対して、ボタンでコールしました。ほかのプレイヤーは全員フォールドしてヘッズアップです。
フロップはA-9-3と出ていて、ドライなボードです。あなたにはトップペアがヒット。主導権も持っている相手のターンです。
プレイラインの概要
今回あつかう状況におけるトップペアのプレイラインについて全体像についてまとめようと思います。
このトップペアのプレイラインはあくまでも一例であって、自分の状況、相手の状況、場の状況によってアクションは変化しますので注意してください。
相手がフロップでC-Betしてきたとき
相手がフロップでCheckしてきたとき
相手がフロップでC-Betしてきたとき
ではまず、相手がC-Betを打ってきた場合のアクションについて考えていきます。そもそも今回あつかう状況では相手に主導権があるため、C-Betが打たれやすい局面と言えます。
相手のC-betを受けたとき、あなたは基本的にコールするのが推奨されるアクションです。
このコールはもし相手があなたよりいいハンドを持っていた時には、損失を最小にしてくれるし、逆にあなたの方が相手よりいいハンドを持っている時には、利益を最大にしてくれます。
ちなみにここでレイズという選択肢もありますが、基本的にはおすすめできないアクションです。
コールがよくてレイズが良くない理由
相手のC-betに対してコールの方が良くて、レイズが良くない理由は3つあるのですが、それぞれ確認していきたいと思います。
まず「C-betにレイズすることで自分のハンドの情報を与えてしまう」というものです。
結論から言うと、このレイズによって「自分のハンドは中程度の強さである」と相手プレイヤーに伝えてしまうことになります。
例えば、相手からC-Betが打たれて、あなたは1500へレイズしたとします。ここでのレイズを相手はどのようとらえるか、考えてみたいと思います。
もしあなたがこのドライなボードでAA、99といったハンドを持っていたら、レイズするでしょうか?恐らくしないはずです。
なぜならこのドライボードにおけるAA、99といったセットハンドは、まさしく最強レベルのハンドなので、できるだけ後のストリートへ進んで相手から可能な限りチップを引き出したいと考えるからです。
もしAAや99のセットをもって、相手のC-betをレイズした時、相手にそのままフォールドされてしまったら勿体ないですもんね。
つまり相手のC-Betに対してレイズした時点で、あなたのハンドはSETのような最強レベルのハンドではないということが相手に推測されてしまいます。
つまり相手のC-Betに対してのあなたのレイズは、相手のハンドの強さを知る必要があるハンドをあなたが持っていることを伝えることになります。
これによってあなたのハンドがトップペアを含む中程度の強さのハンドだと相手に気づかれてしまうのです。
不用意にレイズすることによって、相手に弱みを察知されてしまい、弱みに付け込む上手なブラフを引き起こす可能性があります。
続いて「相手にうまいフォールドの機会を与えてしまう」「リレイズされると意思決定が難しくなってしまう」ということについてみていきます。
ここで話を分かりやすくするために相手のハンドを①自分より強い場合、②自分より弱い場合に分けて考えていきたいと思います。
まず①相手のハンドが自分よりいい場合で、相手のハンドがAKoだったとしましょう。
相手はフロップが開かれた時、ドライボードの上、トップペアトップキッカーなので、あなたのレイズをかなりの確率でコールしてくるはずです。
これによってあなたは、本来失なう必要のない1500のチップを確実に失うことになります。
続いて②相手が自分より弱いハンドを持っている場合についてですが、まず相手が完全なエアハンドだったとしましょう。
この場合、相手はコールしてくることはなさそうですよね。基本はフォールドするはずです。
しかし相手があなたのレイズに弱みを感じ取り、リレイズしてくる可能性はあります。
このドライなボードでのリレイズは相当強烈なため、あなたとしてはコールしていいのか、それともフォールドしたらいいのかわからない状況になってしまいます。
本来はあなたがとるべきポットだったのに、フロップでレイズすることによって相手にブラフさせる機会を作ってしまったために、ポットを失ってしまう可能性を開いてしまったと言えます。
続いて②相手が自分より弱いハンドを持っている場合で、相手がAJのようなハンドを持っていたとしましょう。
この場合だと、相手としてはフォールドかコールといったアクションが多いかもしれませんね。しかし、ここでもあなたのレイズに弱みを感じ取り、リレイズされる可能性はあります。
当然リレイズされたら、難しい決断を迫られることになります。恐らくフォールドが多くなるでしょう。
なので相手のC-Betに対してはレイズではなくコールした方がいいのです。アクションをそこで閉じることが賢明な判断です。
あなたはトップペアというリレイズに耐えられないようなハンドを持っているわけなので、自分からアクションをオープンしないことが大切です。
相手がターンでも引き続きベットしてきたとき
相手プレイヤーがフロップでC-Betを打って、さらにターンでもC-Betを打ってきたなら、あなたは基本的にレイズした方がいいでしょう。
レイズするために確認したいこと
レイズする前に2つの質問について考えられるとベストです。
ひとつは「相手がベストハンドをフォールドできるプレイヤーかどうか」です。もしベストハンドをフォールドできそうなプレイヤーだと思えるなら、レイズした方がいいです。
なぜならレイズによって相手のフォールドエクイティを得ることが出来るからです。
もうひとつは「このトップペアのハンドで、結局相手からのリバーベットもコールするかどうか」です。もしリバーもコールするなら、リバーでコールする分をターンでレイズしてしまった方がいいです。
どうせコールでついていっても、相手をフォールドさせることは出来ません。であればレイズしてフォールドさせる可能性もあった方がいいという考え方です。
常にレイズが正しいと言っているわけではないので注意してください!
- 相手がトップペアのようなハンドを降りられない相手ならレイズしても、結局フォールドエクイティはないので、ターンではコールした方がいいです。
- 相手がかなりパッシブな場合もコールした方がいいでしょう。ターンをコールして、相手がリバーでもベットを続けてくるなら相当強いハンドを持っていることが考えられるため、確信をもってフォールドできます。
相手がC-Betして、ターンでも続けてベットしてきた場合、自分のハンドが勝っているのか、負けているのかわからないというのが正直なところです。
そこで相手のターンでのベットをこちらからレイズすれば、相手の反応によって、自分のハンドが勝っているのか、負けているのかという判断もすることが出来ます。
もし相手にあなたのレイズをコールされたら、ほとんどの場合で、あなたのトップペアは負けているといっていいでしょう。
相手からのリバーベットにはフォールドするのが賢明です。もし相手がレイズをコールして、リバーでチェックしてきた場合は、チェックを返します。
ここであなたからアクションをオープンして、相手にレイズされたらフォールドせざるを得ないからです。
相手がターンでチェックしたとき
相手がフロップでC-Betしてきて、ターンではチェックした場合は、チェックバックした方がいいでしょう。
チェックを返した方がいい理由
ここでチェックを返した方がいい理由は、相手があなたより強いハンドを持っていても、あなたより弱いハンドを持っていても、うまくいくからです。ざっくりとしていてごめんなさい。(笑)
ではまず相手があなたより強いハンドを持っている場合について考えてみたいと思います。
相手がAKoを持っているとしましょう。この時チェックを返すことで、相手に対しての損失を最小に減らすことが出来ます。
加えてリバーで落ちてくるカードによっては、相手のベストハンドをサックアウトできるカードが落ちる可能性もあります。
つまりあなたよりいいハンドを持っている相手に対しては、ターンでベットするよりもチェックを返した方が損失を最小にして、勝率を最大化できるというわけです。
続いて相手が自分より弱いハンドを持っている場合を見てみます。今回は完全エアハンドを持っているとしましょう。
この場合に、もしチェックせずに、あなたからベットしたとしましょう。相手が素直にフォールドしてくれたらいいですが、相手にチェックレイズブラフされる危険があります。
もしこのチェックレイズをされたら、あなたは自分が勝っているのか、負けているのかわからないため、難しい意思決定を迫られることになります。
この場合もフォールドの方が多くなるでしょう。要するにあなたがここでベットして、アクションをオープンするのは危険だということです。
なのでここではベットではなくチェックを返して、アクションをクローズするのが賢明な判断です。
あなたがターンで、チェックしてリバーです。りばーにもドライなカードが落ちたとします。
この時の相手の思考を考えてみると、あなたのターンでのチェックを弱みだと考えている可能性があります。
つまりリバーでベットしてくるかも知れません。そうなれば相手から最大限のチップを得ることが出来ます。
もしこのハンドが完全エアハンドでなくAJoのようなハンドでも、相手の方が勝っていると考えてベットしてくることが考えられます。
つまり相手がターンでチェックしてきた場合には、チェックバックした方があなたより強いハンドに対しても、弱いハンドに対しても、うまくいくということです。
トップペアと同じように扱えるその他の状況
トップペアのことについてまとめていますが、トップペアでなくてもトップペアのあつかいと同じような状況はいくつかあります。
例えばハンドがKKで、ボードが9-8-4というドライなフロップという状況です。
この場合、あなたは相手に大きく勝っているか、もしくは大きく負けているという状況です。トップペアと一緒ですね。
その他の例だと、ハンドが99でボードがT-T-4というような場合です。
これもあなたは相手プレイヤーに対して、大きく勝っているか、大きく負けているという状況なので、トップペアと同じように扱うことができます。
相手がフロップでCheckしてきたとき
もしプリフロップでオリジナルレイザーの相手が、フロップでチェックして主導権を放棄してきたら、あなたもチェックバックした方がいいでしょう。
相手が主導権を放棄した場合はトラップの危険もある
わざわざチップを払って主導権を買ったのに、その主導権をフロップで放棄するというのは、何かの危険があるかもしれないと考えた方がいいです。
もしここであなたの方からベットしていった場合に、考えられる可能性としては以下の3通りです。
- チェックフォールド
- チェックレイズ
- ボードに強烈にヒットしていてコール
素直にチェックフォールドしてくれたらいいですが、注意しなくてはいけないのは「ボードに強烈にヒットしていてコール」というパターンです。うまいプレイヤーほどトラップを仕掛けてくるようになります。
このような可能性がある中で、自分からベットして罠にはまりに行ってはいけません。チェックバックして様子を見ましょう。そして常にポットを小さく保つようなアクションをすることです。
相手からCheckが来た場合は、全体的にポットを小さくプレイするというのが全体のプレイラインになります。
ターンでも、リバーでもポットを小さく保つアクションをします。
ただ相手が2回続けてチェックしてきた場合は、相手の弱みだと考えてベットしてもいいと思います。
ブラフを引き起こさないようにプレイする
相手が主導権を放棄してチェックしてきたときに、自分がチェックを返すことの問題点があります。
それは相手にサックアウトされてしまう可能性があることです。
確かにその通りなんですが、トップペアで、もしあなたが現状勝っているなら、サックアウトの可能性は20%以下でかなり低いというため、そこまで気にする必要はありません。
サックアウトよりも怖いのは、アクションをオープンしてブラフされることです。トップペアにとっては、このブラフが一番のリスクです。
トップペアという中程度の強さのハンドではレイズに耐えることは難しいので、ブラフされないようにアクションを選択することが大切です。
まとめ
ということで今回はヘッズアップ、ポジションあり、主導権なし、ドライなボードにおけるトップペアのあつかい方について学びました。
今説明してきたプレイラインを踏めば、勝ちを最大化することができ、負けを最小化することが出でき、意思決定をなるべく簡単にすることができ、相手にハンドの情報を与えないということが実現できます。
すごいですよね。ぜひトップペアのあつかい方をマスターしてください!